「マーケティングは創造と科学」をモットーに
結果にフォーカスしたマーケティングを研究している川村です
最近はテレビ関係の仕事をする機会が増えてきまして、収録現場などにもお邪魔しております。
そこで見た「大手の仕事」から、気付いたことをシェアしようかなと。
今日はそういう主旨でいきたいと思います。
まず・・・・
テレビCM制作における気付き
テレビCMにはテレビ局の指定したフォーマットだったり規格だったり考査(審査のようなモノ)だったり、色々と面倒くさい事が多いので、慣れている会社に委託して作る方が良い。
なので僕も委託して実施したわけですが、今回制作にあたってくれたのは共テレさん。半沢直樹とか作ってる会社ですね。
大手だけあって、コロナ対策にメチャクチャ気を使っていたり機密保持が厳格だったり役割分担がしっかりしてたり・・・
色々思う事はあったのだけど、1番「スゴイ」と思ったことは「うやむやにする力」だな~っと。
これ、悪口のように聞こえるかも知れないけど本当に悪い意味で言ってるわけじゃなく、ホントに「うやむや」がウマいんです。
例えば、バーターで色々なモノをミックスすることで、「広告費はいくら?」「収録撮影費はいくら?」「編集は?」って事が全く分からなくなる。
ビジネスモデル的には「制作費を大きく取る」って形しか利益を出すポイントがないはずだから、制作費で大きく抜かれている事は間違いないんだけど・・・
なんだけど実態が見えにくいんです。
実態が見えにくいって事は、細かく分割して安いところを組み合わせて~って事ができない。詳細が分からないから。
これはメチャクチャうまく出来てるな~っと感心しました。
複雑になればなるほど人間は「要は?シンプルに言うと??」って簡潔な答えを求める思考になりがち。税金の内訳とか正にそれ。
明確にせず色々と抱き合わせる。これは使えますね。
後は・・・CMそのものの「戦略」を自分自身がしっかり持っていないと、テレビCMはかなり難易度高いかも知れない。
制作会社等に丸投げすると「それっぽいもの」が出来るんですね。
それこそ「うやむや」が上手だからこそ、これなら確かにお金かかるね・・・って納得してしまうモノが完成するけど、本来の目的であるCM効果ってどうなのよ?ってのが置いてきぼりになる。
今回は最初から意図(戦略)があったので良いけれど、今後も「予算がどうか?」ではなく、ちゃんと戦略を立ててCM制作する必要があると痛感しました。
TV番組制作で分かったこと
今回、僕が少しだけ関わった番組はローカル局の深夜番組なので大手とかではないので、もしかしたら「少し特殊」な構成だったのかも知れないですが・・・
いくつか感じたことをシェアします。
まず、この番組は「スポンサーが複数社いる」という番組で、大手が自社で局の枠を買って作ってる番組ではなく、制作会社が枠を買って、そこでスポンサーを募って制作費&利益を得ているモデル。
だけど実際のところは「スポンサー」なんてカッコいいモノではなく、制作会社からすれば「お客さん」って程度の認識だし、実際そういうモノだなって感じでした。
一昔前に流行った「よく分からない雑誌」から「取材したい」って営業がきて蓋を開けてみれば「掲載は有料です」ってパターンと大して変わらない。
それはまぁ良いのだけど、制作現場がなかなか衝撃的でして・・・
「スタッフおおっ!!!!」
これが初っ端の印象でした。
スタジオ収録の深夜番組ですから、演者を除いて5~6人くらいで収録してるのかと思いきや、ザっと40人くらいいてビックリ。
その上「ほぼ仕事してない」って状態で、実際のところちゃんと動いてるのは3~4人って印象。
仕事してる「フリ」やめてくれよと。汗
自社で制作している全然別の番組ではスタッフ3名で収録してたんですが、そこの演者さん(有名なお笑い芸人やアナウンサー)から、
「これ、普通(テレビ業界的な意味で)ならスタッフ20人くらいいてもおかしくないですよ!」
って言われたので、僕らが普段いかに少数精鋭でやってるのか実感した瞬間でした。
■まとめ
結論として・・・・テレビ関係の仕事は中小企業の僕達からすると、想像を絶するレベルで「コストをかけている」って事が分かりました。
逆に言うと、僕等は「低コスト」をベースに「売価」を算出しているので、実際はもっと高い金額を請求しても良い(ここまでコストを削らなくて良い)って事ですね。
そしてその際は「色々パッケージで詰め込む」と良いと。そういう事のようです。笑
それ以外だと、ディレクションや現場の空気作り、企画立案や分業の仕方など、色々と勉強になったのは間違いないので、それはそれで活かしていければいいな~っと。
また、テレビを自社ビジネスにどう活用するのか?という点については、また改めて話します。本来はそっちが重要な話ですしね。
ひとまず以上です。
次は6月にとある「ドラマ」の収録に行ってくるので、また何かあれば記事にします。
秘密保持とかややこしいのがあって写真をアップ出来ないのが残念でしたが、今日はこれで以上です。
【マーケター】
「マーケティングとは創造と科学」をモットーに、結果にフォーカスしたマーケを研究している。
好きな言葉は「成功はクリエイティブ、失敗はサイエンス」、嫌いなことは「努力してるふり」
仕事も遊びも家庭も全部全力。楽しんだもん勝ち。おじさんだけど認めたくない病に侵されている。