金田一少年は時をかけて何回でも色々な所に現れる

春。
それは新しいドラマとかアニメとか漫画連載とか入学とか入社とか、とにかくなんか始まる季節。

あなたの周りになにか新しい変化訪れました?
ごきげんよう、ヘビ子です。

さて春。
さっきも言いましたけど新しいドラマとかアニメとか始まりますよね。

例によって今も新作ドラマアニメ漫画乱発されていますが、今また、8年ぶりにニューフェイスを装ってなんと五回目のドラマ化シリーズが始まっているおなじみ「金田一少年の事件簿」についてちょっとくっちゃべりたいなと思います。

あなたの金田一少年は「誰」?

さて金田一少年の事件簿とは、知っている人がほとんどだと思えるくらいにヒットした漫画が原作のアニメドラマ映画ゲームと幅広いメディアミックスをされた化け物作品です。

基本的には「金田一耕助の孫」である「金田一 一(はじめ)」が高校生でありながら殺人事件の探偵役になって事件解決していくミステリです。

で、五回もドラマ化してると時代も変わりつつのドラマ化なのでキャストが毎回変わります。
やっぱり私の中でのはじめちゃんは初代の堂本剛くんのイメージが強いです。特に上海魚人伝説が大好き。ビデオ(!!!)をレンタルショップで借りて何度も何度も見た思い出……それが今じゃ配信サイトでボタンひとつで見れてしまう世界線……世界はこうも大きく変わりました……

その後、ドラマは初代の放送された1995年から定期的にドラマ化され、二代目の2001年には松本潤、三代目(2005年)には亀梨和也、四代目(2013年)山田涼介……そして五代目(2022年)道枝駿佑。

この……脈々と受け継がれるジャニーズの血筋……

そして改めて並べてみると、私自身が案外シリーズをドラマで親しんでいたということが分かってしまう見覚えのあるキャスト……三代目くらいまでは全部見てたと思います。見覚えがあるので。

案外4~5年に一回やっていたり、間が空いても8年程と、金田一少年は顔を変え、性格も時代に多少合わせながらもいつまでも少年のまま事件を何度も解決してきているようです。

とはいえ、漫画原作は現在金田一「少年」ではなくなり「37歳」になってまたシリーズが続いています。レビューを見る限り年齢による変化はあまりなく大体同じような感じでの進行らしいので読んでいません。タイミングが合えば読んでみるのもいいかな、と思いつつ……でも、長く続いているシリーズとはいっても、やっぱり自分が子供の頃に親しんだシリーズが懐かしく、そして面白く感じることが多いです。

久しぶりに読んでみようかな……と思ったかもしれないそこのあなた。

新しいシリーズも良いけど過去シリーズがやっぱ好きだな、でも何か新しいものが読みたいと思ったそこのあなた。

ぴったりの漫画があります。

それが、「金田一少年の事件簿」スピンオフ漫画「犯人たちの事件簿」です。

金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿

この作品は、ひっそりとマガジンのアプリ掲載作として連載がスタートしました。

内容は、タイトルの通り「金田一少年の事件簿」の「犯人」たちの視点で描かれたメタギャグ漫画です。

ということはつまり激しいネタバレから始まるので、「本編を読んでないので本編から読みたい」という場合は読まない方が吉です。この犯人たちの事件簿を開いた瞬間謎が解けてしまいます。

当初は3エピソード分、単行本1冊に収まる量として考えられていたそうですが、第1話が掲載されたあと、とあるコマがバズりました。

それがこれ。

金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿
金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿

https://alu.jp/series/%E9%87%91%E7%94%B0%E4%B8%80%E5%B0%91%E5%B9%B4%E3%81%AE%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E7%B0%BF%E5%A4%96%E4%BC%9D_%E7%8A%AF%E4%BA%BA%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E7%B0%BF/crop/YNOFL3gb9cPTL8nvWwM3

この画像でなくても、これを基にしたパロディ改変画像を見たことがある人も多いのではないか、と思うくらい瞬く間に広がって行ったこのコマ。

このコマの前には彼がやるべき「やること」がそれはもう1ページ使って怒涛で襲ってくるのだが、詳しいことはこの百科の記事をご覧いただくか、ちょうど無料公開があるのでそちらでどうぞ。

やることが.. やることが多い..!! とは(ニコニコ大百科)

https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%84%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C..%20%E3%82%84%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E5%A4%9A%E3%81%84..%21%21

金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(マガポケ)

調べてみて初めて知ったのですが↑のページでコミックス3巻分がいまは無料で読めます。
太っ腹だね。
気になった人は軽率にチェケラ!

汎用性の高さとツッコミのするどさに定評があるコマ

そもそもこの漫画は犯人たちがいかにして犯行を行うかをシリアスにならないようにギャグとして描くことに特化しており、本編の「金田一少年の事件簿」を読んでいるとき「そんな無茶な」と思わず突っ込んだ部分や「改めてそう言われると犯人のフィジカルやばい」などの気づきを得てしまう部分がなんともおかしい。

ギャグ漫画なのだから当たり前と言えば当たり前だし、笑ってナンボの作風ではあるのだが、それにしたってツッコミのセンスが私にはぴたりとハマった。

これらのコマを見てクスッとならない人いる?

やることが多いときに使える汎用性の高いコマ

金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿

https://alu.jp/series/金田一少年の事件簿外伝_犯人たちの事件簿/crop/uxivvfocbWTUJ3NAWw2w

拳で解決を図る時に使えるコマ

金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿

https://alu.jp/series/金田一少年の事件簿外伝_犯人たちの事件簿/crop/YkgUKgTox5IpTfLn1V7W

はじめちゃんが時代にそぐわない行動をしたときに突っ込むためのコマ

金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿

https://alu.jp/series/金田一少年の事件簿外伝_犯人たちの事件簿/crop/TK8sFHc95tx2x3SK1V47

単行本の巻末では作者が自身の原稿中のことや原作者の天樹征丸、さとうふみやにこのスピンオフを確認されたときのことを綴っているのだが、その構成に頭を悩ませる姿がなんだか作中の犯人たちと重なる。(ある意味では当たり前なのかもしれないが)

用意が良い公式

さて、ここで犯人たちの事件簿を読んでいると、とある症状にぶち当たる。

それは「金田一本編もまた読みたくなったな……」症候群である。

ギャグに振り切っている影響で、あまりにも重くなりすぎるために犯人たちの動機やバックグラウンドストーリーはかなりさらっと流されており、「そういえばこの犯人どんなひどいことされたんだっけ?」とあやふやなことが多い。

幸い私は文庫版の金田一少年の事件簿(紙コミックス版)を所有しているので本棚の奥から引っ張り出すだけで事なきを得たが、持っていない場合はどうすればいいか?

なんと電子書籍で同ストーリーでまとめた合本が出てしまっているのである……………

商売がうまい………

そしてさすがドラマの影響が強い。
なんと今なら3エピソード分の

・オペラ座館殺人事件(やることが多い…!の人。ファントム)
・学園七不思議殺人事件(ドラマ版放課後の魔術師はトラウマ)
・蝋人形城殺人事件 (蝋人形手作りしちゃうMr.レッドラム)

上記3つが本編と犯人たち視点セットで無料で読めてしまいます。

「一つにまとめちゃいました。」

とかクソ軽いことを言っているがこれの主軸は連続殺人事件である。
実は重たいのであるが、犯人たちの事件簿を読めば多分怖さはマイナスになって笑いとして消化されるのでGW何もしたくないという時にあなたのkindleにうっかり追加してワハハと笑う数十分を過ごしてみるのも多分良いと思います。たぶん。

どこまでもネタを提供してくれる犯人たちの事件簿

さっそくドラマ版五代目金田一役の道枝くんの名前増えてるんか~~い

変更が行われたのは講談社が直営しているマガポケのみのようですが、こういう小ネタに私は弱い。

ねとらぼでも記事になっていました。

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2204/14/news186.html

↑の記事であればどこが変わったのか変化もともに楽しめます。

上記のインタビューに書かれているが

>これらの演出の発案者は誰だったのか講談社に聞いてみたところ、船津さんと担当者で一緒に決めたものだったとのこと。ドラマ放送直前のタイミングということもあり、『金田一少年の事件簿』ファンやなにわ男子のファン、道枝さんのファンの皆に何か少しだけでも楽しんでもらえることができないかと話し合う中で該当シーンを思い出し追加したそうです。
(引用 https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2204/14/news186.html)

こういう気持ちを出し合える人が書いているからスピンオフとしてしっかり機能しているんだなあとしみじみ感じる。

「ちょっとした」ファンサービスと一言にしてしまえるけれどもそういう小ネタに私は弱い。(2回目)

最近別の作品で作り手が原作をないがしろにしているものに当たってしまって少し参ってしまったことがあったけれど、真摯に向かい合っている作り手もいるというのは確かに救いであるのだ。

まあこれも個人の感じ方、受け取り方によるのであくまでも「私の場合」であるけれど、シリアスな原作を笑いにうまく変換しているこの漫画を、そっとおすすめしておきます。

五代目のドラマ版もどうやら評価が良いらしく、少し興味を引かれつつ……

よし、初代の金田一少年見よ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!