スーパーウルトラハイパーミラクルクソまずい薬の話

ごきげんよう、ヘビ子です。

突然ですがあなたは今日常的に服用しているお薬ってありますか。

私はあります。

では次の質問、お薬は好きですか。

私はどちらかと言えば好き、という中途半端かつ日本人的な回答をしてしまう程度の好きさが薬に対してあります。

それというのもなんだかんだと長い付き合いをしてきて、わりと日常的なものであったし、それに薬を飲むと治るじゃないですか。(当たり前体操)

なのでとりあえず体調が悪くなれば飲む。
そして治す、または痛みとさよならバイバイする。
なんともブラボーな存在である。

ところが、この薬という存在はなんというかやっかいなもので、そういわれればそう、としか言いようがないのですが「飲めばたちまちハッピーになる薬(ヤク)」は大概やべーモンだし、体調が悪くなったら飲むのであれば(または日常的に飲まなければ約束された体調不良が来る)それはつまりマイナスの状態を0に戻してくれるだけなのだ。

それはとてもありがたいことではある。

あるのだけど。

たとえ症状が良くなって日常生活に戻れたねハッピー!!……と、素直に言えないものに出会った時はどうであろうか。

前述した通り、私は症状を改善してくれるので薬がどちらかと言えば好きである。

飲めばいいだけなので別にそれ自体に対する忌避感は無かった。

無かったの、ですが。

ありがたくないことに、出会ってしまったのである。

薬の時間になる度に「うわぁ」と感じてしまう、天敵ともいえる薬に。

初めて処方された時はまだのんきだった。
見慣れないやつだな、と薬局で眺めていた。

「このお薬は液体です」

と薬剤師さんに説明されて「へーそうなんですね!目新しい!」くらいにしか思ってなかった。

手渡された薬は一週間分とはいえ朝昼夕の一日三回フルセット。
液体なだけあってまとめてビニール袋に入った状態で手に持った時はずっしりとした感触が余計に新鮮だったのを覚えている。

そう、これまで私は薬と言えば錠剤。あって粉薬。ごくたま~~に吸引式、など、経口摂取ではよくよく一般的といえるものしか出会ってなかった。いやそれは普通。きっと。

だから液体のお薬、と言われても思いつくのが子供向けのシロップ薬とかしか思い浮かばない。
そのくらい液体状の薬というのは珍しかった。

で、そのあと早速ご飯を食べて胃に下地を作り初回お薬タイムである。
まずは別で処方された粉薬と錠剤をのみ込んで、液体状の薬に手を伸ばす。

見た目は細長いただのパウチ。
ちょっと良いカップラーメンとかの液状スープが入ってるアレみたいな感じと言うと伝わりやすいでしょうか。

とりあえず水だけは大量に用意しておいて、いざ実飲。

まっず

は?

待って

おかしい

まっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっず

おえ

??????????????????????

なんだ、この……なんだ……?
とりあえず甘い。でもえぐい。ぶどうガムの味付けに使うやつの原液を飲まされてるのか?
いや後味が悪すぎるなんだこの最悪クソまずハーモニーは。そんなもの奏でるな。

とりあえず水をがぶ飲みした。そうでないと耐えられない口内環境。えっぐまっずまっっっっっずまずいという感情しか浮かばない。この世に存在して良いものですか?満場一致で否定される存在でしょこれ。

あと地味にたくさん飲まないといけないの辛すぎる。どれだけ飲まされるの。

内容量:30ml

絶対に嘘。虚偽を申告すな。

いや、これまでの人生でこんなにつらい30ml飲み干しチャレンジあった?ないわ。

30mlがどのくらいの分量なのか比較できるもの探したらヤクルトの1/2本弱らしい。
(ヤクルトの容量は65ml)

こんなつらいヤクルトがあってたまるか。
いやヤクルトではないんだけど。容量の比較で出されただけなのに。

ここまで読んで何を大げさな、と思いました?

でもマジでまずい。
本当にまずい。
二度と飲みたくないレベルでまずいし、薬の時間が憂鬱になるレベルで最低最悪のまずさ。

処方されたところとは別のお医者さんで聞いた話ですが、

「これねー、学会でももっとどうにか出来ないかって言われてるんですよねー」

マ??????????????????????

学会レベルのまずさなの??????????????????

相当悪名高いんじゃないですか、この薬。

ちなみに効果はばつぐんだ!らしいので代替もきかないそうです。ジーザス。

とはいえ私はこの薬を飲み続けることにはならなかった。
症状にマッチしないと現時点では判断されたからである。
あとこれが原因かは分からないが症状の悪化もあってお医者さんに「この薬飲みたくないでござる」と申告したら飲まなくてよくなった。ヤッター!

……ところが、世の中にこの薬が存在している、と言うことは、この薬を処方される患者がいるということである。

今回お薬について検索してみると、出るわ出るわ、実際にこの薬を服用し続けなければいけない苦境に立たされた皆さまの〝どうやってこいつを飲むか〟という記事が……

「まずいコイツをどうやって飲むか頭を抱えています」

「私は水で5倍に薄めて飲んでる」

「先生にオレンジジュースで割るといくらか良いと言われた」

「数種類試した中でこれが一番マシということで落ち着いている。まずいことには変わりない」

と全日本が泣いている。
もっと感動とかハートフルなニュースで流す涙の方が人生を豊かにするのに。

しかし薬はマイナスになってしまった体調を引き上げてなんとか運用できるように直してくれる素晴らしい相棒である。
そんなに邪見にせずに、むしろ好意を持って……………………………………………

なんて言えるわけはない。

まずいモンは

まずい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

絶対に絶対に絶対に

二度と飲むものか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

二度と飲まないで済む世界線でいられますように!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

そう祈らずにはいられない現在である。